特権管理タスク オートメーションの紹介:セキュアで拡張性のある自動化で、反復的な特権管理タスクを実現
組織を円滑に運営するために、ITオペレーションチームは数多くの保守作業を行う必要がありますが、これには重要な資産にアクセスが可能な特権のクレデンシャルが不可欠です。アドホックな作業の中には専門知識や特殊なスキルを必要とするものもありますが、多くの作業は、定例的に繰り返し手作業で行うものです。この作業を単一のチームが行っていると、作業リストは増え続け、ITバックログとオペレーション上にボトルネックが生じます。
こうした状況をさらに複雑にさせているのは、この繰り返し作業を行う際に必要となる特権のクレデンシャルのほとんどが、ユーザーに広範で「常時接続」のアクセス権限を付与することが多く、重大なリスクをもたらしていることです。なぜなら、今日におけるサイバー セキュリティ侵害の多くに、こうした特権のクレデンシャルが関与しているからです。
SailPointはこの根強い問題に対処するために、特権管理タスク オートメーションの機能を導入しました。これは、SailPoint Identity Security Cloudの機能の一つで、特権のクレデンシャルを必要とするタスクの実行管理方法を進化させて改良したものです。反復的な特権管理タスクの実行を自動化および委任することで、ITオペレーションの正確性、効率性、ガバナンスの大幅な強化を目指す組織の支援を行います。
また、この機能を導入することで、特権管理タスクの実行のためのクレデンシャルをユーザーに表示する必要がなくなるため、クレデンシャルの誤用や悪用のリスクを軽減でき、生産性の向上とセキュリティの強化を図れます。
ローコードと一元化されたオーサリングで、タスクの自動化を加速
自動化のスクリプトは組織の効率性を高める一方で、顕著なマイナス面もあります。特に、セキュリティリスクやプロセスの効率低下などが考えられます。スクリプトの管理やセキュリティが甘いと、特権のクレデンシャルなどの機密データを無意識のうちに公開してしまい、サイバー攻撃の格好の標的になってしまう可能性があります。
さらに、スクリプトの監視やバージョン管理が適切に行われていないと、タスクの実行に一貫性がなくなり、システム設定の誤りやデータの破損、さらにはサービス停止を引き起こす可能性があります。一元化されたガバナンス構造がないと、自動化スクリプトの重複や誤用が生じる場合があります。本来プロセス改善に割くべき時間を、スクリプトの再作成やトラブルシューティングに費やすことになり、効率低下につながってしまいます。
SailPointが提供する特権管理タスク オートメーションにより、すぐに使えるテンプレートとローコード自動化を活用して、タスクのワークフローをニーズに合わせて構築・カスタマイズできます。特権管理タスクのワークフロー構築・設定にローコード自動化を導入することで、コーディングに関する幅広い専門知識がなくても、自動化プロセスの開発スピード向上やメンテナンスの容易さなど、大きなメリットを得ることができます。ITチームや技術担当以外のスタッフも、自動化ワークフローをより効率的に作成、修正、展開できるようになると同時に、手作業によるスクリプト作成に伴うエラーのリスクを低減できます。
この特権管理タスク オートメーションでは、タスク管理が一元化されたリポジトリも提供しており、特権管理タスクの保管と管理に必要な制御、一貫性、セキュリティを確保できます。一元化されたリポジトリにより、バージョン管理、監査証跡、承認済みのタスクワークフローへのアクセスが容易になり、重複や未認証の変更を最小限に抑えながら、全体的な透明性、ガバナンス、オペレーション効率を向上させることができます。
また、この特権管理タスク オートメーションは一般的なクレデンシャル Vaultと連携しており、特権管理タスクの実行のための管理クレデンシャルの追加や、セッション管理の有効化を行う必要がなくなります。
定期的な特権管理タスクの実行を委任することで、ボトルネックを減らし、オペレーション効率を向上
定期的で反復的な特権管理タスクの実行をITオペレーションだけに集中させるのではなく、一般のITスタッフやビジネスユーザーに委任することで、ボトルネックを大幅に削減し、オペレーション効率を向上させることができます。機密性の高いクレデンシャルを公開することなく、あらかじめ定義した特権管理タスクをユーザーに実行させることができます。
このアプローチを採用すると、ITオペレーションの担当者はより複雑で重要な問題に集中できるようになり、ソフトウェアの更新やアクセス権限の変更といった日常的なタスクをより迅速に完了させることが可能になります。このプロセスをさらに簡素化したい場合は、タスクの委任と既存のアイデンティティのライフサイクル プロセス、アクセス権限付与、ガバナンスのプロセスを統合することもできます。これにより、適切なレベルのアクセス権限付与とその維持が可能になり、必要に応じて簡単に調整や取り消しができるようになります。また、特権アクセスの一元管理を行うことで、不要な遅延を発生させることなく生産性とセキュリティが向上します。
特権管理タスクの割り当てを定期的に検証することで、セキュリティを向上
組織のニーズの変化に応じて特権管理タスクの割り当てを定期的に検証し、アクセス権限を削除することは、セキュリティを向上させる上で極めて重要な作業になります。SailPointの特権タスク オートメーションでは、特権管理タスクの実行権限を持つ担当者の確認と調整が可能になります。このプロセスを踏むことで、正しいエンタイトルメントを持ち、現在アクセスが必要な担当者のみがアクセス権限を保持できるようになり、内部関係者による脅威や偶発的な誤用のリスクを低減できます。
この作業では、失効した特権や不要な特権が必要な期間を超過して存続することを防ぎ、重要なシステムやデータの漏洩を制限できます。チームの変更や従業員の異動・退職が発生したタイミングでアクセス権の削除や調整を迅速に行うことで、誤った担当者への特権管理タスクの割り当てを防ぎます。また、こうした積極的な検証作業は、セキュリティ基準や規制要件に対するコンプライアンスをサポートし、セキュリティ侵害や未認証のアクセスのリスクを最小限に抑え、重要インフラの保護にも役立ちます。
SailPoint Identity Security Cloudと特権管理タスク オートメーションを活用すれば、オペレーションの効率とセキュリティを向上させることができます。特権管理タスクマネジメントを進化させたこのアプローチは、ローコード自動化、特権管理タスクを一元的に管理・保護するリポジトリ、そしてITスタッフやビジネスユーザーに特権管理タスクを委任する機能を提供します。
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